途方もなく巨大で、エネルギーに満ち、自由に移動する船たち
私たちは、途方もなく巨大で、エネルギーに満ち、自由に移動する ものの象徴としてタンカーを思い描き、プロジェクトを立ち上げました。タンカーといえば、大半の方がイメージするのは原油タンカーだと思いますが(我々も)、調べてみると、エネルギーを運ぶ船もタンカーも多様で、どの船もとても魅力的でした。そんな多様な船の中から、これがアートタンカーになったら!と厳選した「エネルギーを運ぶ船」たちです。
■原油タンカー
タンカーといえばこちら。複数の区画に仕切られた船倉を持ち、事故時の原油流出を最小限に抑えるため船側と船底を二重構造化している。荷役用のパイプラインとポンプがあり、積み荷役には陸側のポンプを、揚げ荷役には本船装備のポンプを使う。かつては50万重量トンを超す大型の船も出現したが、現在は30万重量トン級のVLCCが主力。
■LNG(液化天然ガス)タンカー
タンクのシルエットが魅力的な LNGタンカー。LNG( 液化天然ガス Liquefied Natural Gas)は、化石燃料である天然ガスをマイナス162℃の超低温で液体にしたもの。超低温輸送のための特殊な材質のタンク、荷役時の事故を防ぐ緊急遮断装置、輸送中に気化した天然ガスを燃料として使うタービンエンジンなど、先端技術を駆使したハイテク船。球形タンクが並ぶタイプだけではなく、通称さやえんどう型と呼ばれるものや、角角した筒が乗っているタイプ、方形タンクタイプもあるそうです。
■ばら積み船(石炭・鉱石・穀物など 原材料をそのまま積込み)
大量の原材料を梱包せず、そのまま貨物倉に積み込むタイプの船の総称。鉄鉱石、石炭などのエネルギー資源、穀物や、様々な原料(アルミ原料、パルプ原料など)を、大量に運びます。甲板に巨大な蓋(ハッチ)があり、荷役用のクレーンなんかもついているのが魅力。
■ 雑学: そもそも タンカー って?
タンカー (tanker) とは、液体を輸送する輸送機械(船、車、列車、飛行機など)のこと。体内に大型のタンク(液槽)を設置していることからタンカーと呼ばれます。一般に油槽船をタンカーと呼ぶことが多いため、他の輸送手段の場合は、タンク車(tank truck)、 給油機(tanker aircraft)等、輸送機械名とセットで示され、同様に、原油以外の液体を輸送する船は、LNG(液化天然ガス)タンカー、ケミカル(化学物質)タンカー、プロダクト(精油)タンカー等、運搬する資材名とセットで示されます。
対して、ばら積み船は、液体ではなく、乾いた(ドライ)無梱包で大量の原材料(バルクカーゴ)を運搬するので、「バルカー」「ドライバルカー」「バルクキャリアー」とも呼ばれるそうです。
うーん。どの船も魅力的で巨大。